事故保険は事故による障害時に補償されます。生命保険は死亡時の補償のためにありますが、実際には死亡するよりも、障害が残り仕事ができずに生きている方がはるかにお金が必要です。事故保険は生命保険や障害年金保険(収入保障保険)と比べても、事故の場合しか補償されない分、保険料はかなり低く設定されています。ドイツでは生命保険や障害年金保険よりも前に、まず事故保険に加入します。
万が一、家族の稼ぎ手が事故で障害を負えば、収入が途絶えます。母親に障害が残れば、本人の介護のみならず、子供の面倒を見る費用も必要になることもあります。また特殊な車椅子や、住宅の改造などが必要になることもあります。というように、事故によっては、家族にとって経済的に致命的な出来事となってしまいます。
それが、一人あたりひと月10€程度の保険料でも、最高400.000€までの補償が得られます。
補償対象となる「事故」とは、「突然外部からの力により避けようもなく自分の体に与えられた障害」ということになっています。具体的には以下のような場合などに補償されます。
交通事故(自分に原因がある場合も含む)
工事現場の横を歩いていたら物が落ちてきた
スキーやサッカーなどのスポーツ時の怪我(スカイスポーツなど危険度の高いスポーツを除く)
階段からの転落など
補償内容は、障害時一時金がベースとなり、整形治療・捜索費用が含まれています。特約として、死亡時一時金、障害年金、入院補助金などをつけることもできます。骨折の場合は500€、重症の場合は10.000€などの見舞金を設定することもできます。
特にフリーランスの場合、重症によって、すぐに収入が途絶えてしまいますので、そのリスクをカバーするには重症時見舞金は有効です。
100%障害時一時金が400.000€の場合、年齢にかかわらず毎月保険料は10€弱です。(危険度の低い職業の場合)、体を使ったり作業を伴う職業の場合は約16€
障害とは、一生治らないと診断されたものです。障害認定には最低1年かかりますので、障害一時金が支払われるのは、事故から1年後以降ということになります。
その場合、事故後すぐの一時金としては、死亡保障の額が支払われます。
障害度合いは体の部位によって細かく設定されています。
例えば手首から先が使えなければ55%の障害。膝からしたが不能で50%の障害、それが両足であれば、他の部分に損傷がなくても100%障害となります。
事故保険の場合は、事故障害年金も通常の職業不能年金保険に比べるとはるかに安い保険料です。
補償金額はある程度自由に設定できます。それぞれのオプションで補償内容が倍になれば保険料も倍とお考えください。
以下は事故保険の保険料例です。(危険でない職業の場合)
(組み合わせによって、合計額はそれぞれのプライスを合計したものとは多少異なります。)
*保険料は予告なく変更されることがあります。
補償額 | 保険料 | ||
100%障害時一時金(障害認定は1年後) | 400.000 € | 9,48 € | |
死亡時一時金 / 障害認定前一時金 | 40.000 € | 4,17 € | |
障害年金 50%障害時(75%障害時は2倍) | 500 € | 5,92 € | |
障害年金 50%障害時(75%障害時は2倍、90%障害時は3倍) | 500 € | 7,57 € | |
入院補助金/日(43日目以降は2倍) | 10 € | 1,17 € | |
重症時一時金 | 10.000 € | 0,76 € |