海外送金が圧倒的に安いトランスファーワイズ

海外への移住や留学などで必要になる海外送金。以前はいろいろとややこしい方法もありましたが、今はトランスファーワイズにしておけば間違いありません。

店舗があるわけではないので名前を聞いたことがなかったかもしれませんが、世界的にはすでにメジャーな国際送金手段になっています。

銀行振り込みは手数料が高いですし、海外でのカードでの引き出しは旅行時など一時的なら簡単でいいですが、レートには為替手数料が上乗せされているので、長期にわたり引き出していると高くつきます。

サイトから送金額を入力すれば、その場で手数料をすぐに確認できます。

 

■ 海外送金が安くて手軽な TransferWise

TransferWise (トランスファーワイズ)では手数料の安さと、その透明性が売りです。

・為替手数料 一切なし(仲値での取引)
・その他の隠れたコスト 一切なし

となっています。圧倒的に他の送金方法よりも安くて手間もかかりません。

 

主な通貨への送金手数料は以下です。

JPY to EUR 100 JPY + 0.55%
JPY to USD 100 JPY + 0.55%
JPY to GBP 110 JPY + 0.55%
JPY to CAD 70 JPY + 0.55%
JPY to AUD 90 JPY + 0.60%
JPY to HKD 190 JPY + 0.70%

その他の通貨についても以下のリンク先から確認できます。

  トランスファーワイズの口座開設

■ ビデオチャットで本人認証

口座開設はビデオチャットで本人認証を行います。海外で開設する場合は英語ですることになるので以下でその手順を説明しています。

N26 Bankは口座もクレジットカードも無料のネットバンク口座です。⇒ N26 Bank についての詳しい解説はこちら こちらのページは N26 Bank のビデオチャットによる本人認証プロセスと、その際に訊かれる質問の詳細です。口座開設

※ 1回の送金限度額は米ドルやユーロからは約1億4500万円なんですが、日本円からはたったの100万円まで。(2019年7月時点)日本の規制は厳しいですね。

 

※ 海外在住者でマイナンバーがない場合は、日本から海外への送金はできないようです。

 

以下、なぜトランスファーワイズが有利なのかを詳しく解説します。

IT化の遅れている銀行

銀行業務というのは実は意外にもIT化が非常に遅れている分野です。これだけ世の中がインターネット化したのに、未だに送金手数料はとんでもない額を取っています。

送金といっても実際に物理的な紙幣や貨幣を郵送しているわけではありません。デジタルデータを書き換えているにすぎないのです。それなのに、海外送金をすれば数千円の手数料と数日の時間がかかります。

今では技術的には実際には送金手数料は限りなくゼロに近く、一瞬で送金することができるのです。

ビットコインではブロックチェーンというシステムでほぼ手数料無料を実現していますが、まだまだ使いやすいとはいえないので、一般向きではありません。

その点TransferWiseは安さ手軽さを実現しています。

銀行送金にかかる手数料

海外送金の銀行手数料は結構高いので、少額送金では割が悪いですし、定期的に仕送りをする場合にもバカになりません。送金手数料以外にも為替レートにのせている手数料がかかるのですが、一般には手数料の説明のところにはその説明はありません。

例:三菱東京UFJ 外国送金手数料 、楽天銀行 外国送金手数料

送金手数料は例えば以下のようになっています。

三菱東京UFJ  5500円
楽天銀行       1750円

大きな違いですね。知っているか知らないかで随分と差が出てしまいます。

そして送金にはさらに為替手数料がかかります。これは換金レートの数字に上乗せします。換金レートは毎日各銀行が独自に設定します。

例:三菱東京UFJ 為替相場一覧

以下換金レートの例

通貨名 T.T.S. T.T.B.
米ドル 114.69 112.69
イギリスポンド 146.45 138.45
ユーロ 121.98 118.98

表中のTTS(売値)とTTB(買値)の間がその日の仲値です。そして三菱東京UFJではその仲値のレートに、1米ドルあたり1円、1ユーロあたり1.5円の手数料を上乗せします。1ユーロ120円の時には、振り込んだ日本円に対して1.25%の手数料となります。

ですから為替手数料だけで以下の料金がかかります。

送金額

為替手数料

10,000¥

125¥

50,000¥

625¥

10,000¥

125¥

50,000¥

625¥

100,000¥

1,250¥

10,000,000¥

125,000¥

こんなに手数料を取っているにも関わらず、銀行に手数料を問い合わせてもこの数字は説明してくれません。これは交換レートだからです。わかりにくいですね。

また、クレジットカードやバンクカードで現地でキャッシングをした場合は、銀行振り込みよりも手数料はさらに割高となります。短期の旅行では便利でいいですが、仕送りや長期滞在の場合は不向きです。

TransferWiseの手数料

TransferWiseでは手数料の安さと、その透明性が売りです。サイトで送金額を入金すればその場で手数料が明示されます。

その詳細は

日本円とUSD、EUR、GBP、CAD、AUD、NZD、SEK、DKK、SGD、PLN、GEL間の送金手数料は 0.8%、5万円以下は一律400円

日本円から上記以外の通貨では送金手数料は 1%、5万円以下は一律750円

為替手数料 一切なし(仲値での取引)
その他の隠れたコスト 一切なし

となっています。

■ 手数料の比較

それでは5万円をユーロに送金した場合の手数料を比較してみましょう。

金融機関

手数料

東京三菱UFJ

6,125¥

楽天

2,330¥

PayPal

2,750¥

TransferWise

400¥

・銀行手数料には為替手数料を含みます。

・楽天は為替手数料1€あたり1.4円で計算しています。

・PayPalは安いイメージがありますが、国際送金では、例えば日本ドイツ間では実際約5.5%の手数料がかります。そんなに安いわけではありませんね。しかも手数料規定は複雑でよく分かりません。

・以前は大金を送金する場合は、FXで換金してから送金する方法をお勧めしていました。為替手数料が非常に安いからです。しかしトランスファーワイズではそもそも為替手数料がかからないし、かかる手間も圧倒的に少なくて済みます。

ということでトランスファーワイズは圧倒的に手数料が安く、しかも手間もかかりません。

TransferWiseの送金方法

トランスファーワイズでは以下の流れで送金がなされます。

送金人の銀行口座

送金人口座の国のTransferWiseの口座
(↓)
相手国のTransferWiseの口座

海外の受取人の銀行口座に振込

実際の振込の際は、PCまたはスマフォから、自分の口座と相手の口座情報を入力、その後 送金元の口座のある国のトランスファーワイズの口座に銀行から通常の振込みをします。そうすると相手国のトランスファーワイズの口座から相手に振込がなされます。

海外にいながらにして、自分の日本の口座から海外の自分の口座に振り込むことも可能です。

TransferWiseで日本から海外(例ドイツ)へ送金

トランスファーワイズでも海外送金にはやはりマイナンバーを求められますが、運転免許証・パスポート・住基でもOKでした。日本の住所も入力する必要があります。

私はマイナンバーがないのでパスポートをアップロードすると、確認の書類が日本の住所に郵便で届くとありましたが、それを確認する必要もなく、即日ドイツの口座に着金していました。

送金先はヨーロッパであればIBANさえあればOKなので、銀行からの送金よりもはるかに簡単です。

※ 一定額以上(規定には金額が書いていないのですが、おそらく5万円以上)の振込は本人確認終了後となります。

送金の際には、必ずReference No. を差出人名義の欄に名前に続けて記入してください。

TransferWiseで海外(例ドイツ)から日本への送金

日本の自分の口座への振込は、当然ですがマイナンバーは必要ありません。

ユーロから日本円への送金は手数料は半分で手間も非常に少ないです。日本の規制はいろいろと面倒ですね。

海外から日本の口座に振り込む場合は、名義人氏名をカタカナで入力する必要があります。ですので、日本語が分からない人に送金してもらう場合は、自分の氏名をカタカナでメールしておき、コピペしてもらう必要があります。

以下は500ユーロを日本円に送金する時の手数料の比較です。

金融機関

手数料

ドイツ銀行

39.05€

comdirect

22.90€

Paypal

27.50€

TransferWise

2.49€

やはりこちらも圧倒的な安さです。

ということで今のところトランスファーワイズはかなりお勧めです。ここまでの安さと手軽さだと同等のものが出てきたとしてもはるかに凌ぐものというのもなかなかなさそうです。

トランスファーワイズで振込み 

ボーダレス口座

TransferWiseではボーダレス口座というマルチカレンシー口座も開き、簡単に複数の通貨を保持して、換金することもできます。また複数の通貨で直接支払を受けることもできます。

例えばヨーロッパに住んでいてアメリカの仕事をしでUSドルで報酬を受取る場合、TransferWiseのUSドル口座に振り込んでもらえばそのままドルで受け取ることができ、銀行振込で受け取ると発生する多額の手数料がかかりません。

AliPay 対応

2020年春よりAliPayにも対応開始! 中国でメジャーな決算方法で8億人!のユーザーのあるAlipayにも支払いが直接できることで利便性が増しました。

参考資料

三菱東京UFJ 外国送金手数料
楽天銀行 外国送金手数料
楽天 送金シミュレーション
ドイツ銀行 料金表
comdirect bank 料金表
TransferWise.com 規約
PayPal ユーザー規約

コメント

  1. yamamoto より:

    こんにちは。
    突然の質問ですみません。
    日本からドイツへの送金で、TransferWiseを利用するか
    Money partners のマネパカード(FX会員)を利用するか
    どちらがお得なのでしょうか?
    ご存知でしたら教えてください。

    • shige より:

      どちらのほうが安いかは送金金額によっても変わると思います。TransferWiseは手数料一律0.8%のみなのでわかりやすいです。ただカードはないので現地でカードで引き出したいのであればマネパのほうが便利ですね。

  2. shimashima より:

    初めて訪問させて頂きました。
    ドイツ在住のドイツ人の友人から3000ユーロほどの支払いを受ける予定です。

    ところが、TransferWise のサイトを見ると日本では”送金”サービスしかなく、”受け取り”サービスがないようです。

    どこから手続きすればよろしいのでしょうか?ご教示くださると助かります。

    (すみません、ひとつ上のコメントは漢字での氏名が表示されてしまいましたので削除お願いします。)

    • shige より:

      TransferWiseでは受け取り人は何もする必要はありません。振込人が受取人の口座に送金するだけです。

  3. shimashima より:

    ご回答ありがとうございました。近日中に使ってみようと思います。

  4. shimashima より:

    shige様、日本に無い受け取りサービスはボーダレス口座を使用したもののことのようです。早速ドイツの友人に案内を送ってみました。ありがとうございました。