ドイツで車に乗る人なら大抵加入しているのがADAC。日本のJAFのようなものです。
途上で車が動かなくなってしまったら黄色の車が駆けつけてくれて、応急処置をしてくれたり、近くの修理工場まで運んでくれたりします。ピンチの時に助けてくるので、黄色いエンジェル(gelbe Engel)とも呼ばれています。といっても来てくれるのはいつもおじさんですが。
みんな当然のように入るこのサービス、実はほとんどの人は必要ないのです。
ADAC Plus Mitgliedschaftに入ると年間保険料は79.50€。でも車両保険にオプションで付けられる Schutzbrief (シュッツブリーフ)という特約なら年間10€以下から加入できます。
しかも、保険を売ろうとするほうは、特約も一緒に売ろうとするので、知らずにすでに加入して料金を払っている人も多いのです。契約書の中にSchutzbrief という単語がないかを確認してみてください。
それでは主な補償内容の違いは何かというと、
ADACの場合は加入している人が対象となり、その時に運転していた車の故障などを直してくれます。つまり、自分名義の車のみならず、仕事で使う車や、人の車を借りても補償が効きます。
一方車両保険特約のShutzbriefの場合は、保険に入っているその車が対象となります。
けれども、レンタカーの場合は、通常はそのような保険も含まれていますし、多くの方の場合、自家用車さえ対象となっていれば十分なのではないでしょうか。
ちなみに、保険特約のSchutzbriefでも車の故障の応急処置のみならず、自宅から一定距離以上(例えば250kmなど)離れている場合には、代車費用や宿泊費なども補償されます。
実際のサービス的にはどうなのかというと、ADACのほうが来るのが多少早い、ということはあるようですが、
以下のDie Weltの記事「シュッツブリーフのほうがADACよりも安い」もあるようですし、Schutzbriefのほうに軍配があがるのではないかと思います。
Kfz-Schutzbriefe schlagen den ADAC beim Preis
http://www.welt.de/finanzen/versicherungen/article11511402/Kfz-Schutzbriefe-schlagen-den-ADAC-beim-Preis.html
また、ADACは、加入しているサービス以外の訴訟保険などの広告に、振込用紙をつけて送って来るなんてことをするので、請求書と思い、そのつもりの無いのにお金を振り込んで加入してしまうということのないようにお気をつけ下さい。
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