従業員の場合は給与から天引きされてしまいますが、社会保障費は実際には自分が払っているものです。
それをどのくらい負担しているかを知っておくことは大切です。
源泉徴収は国が確実に税金をあらかじめ取れるようにするための制度で、日本では戦時中に戦費を確実にまかなうために始められました。
ドイツでは現在、給与額面100に対して約40の社会保障費をはらっています。
(それ以外に所得税も引かれます。)
労使折半して約20%づつ払っていることになっていますので、雇用主の総負担は給与額面の120%です。
しかし、この雇用主負担の20%も人件費であって、もちろん従業員が稼ぎだしてきているお金ですので、会社が善意で出しているわけではなく、やはり自分で払っているものなのです。
ですから、給与100でも実は労働の価値は120だということになります。
以下は2019年の社会保障費の内訳です。
* 数字は給与額面に対してのパーセント
従業員 | 雇用主 | 合計 | |
年金保険 | 9,30% | 9,30% | 18,60% |
健康保険* | 7,80% | 7,80% | 15,60% |
介護保険* | 1,525% | 1,525% | 3,05% |
失業保険 | 1,25% | 1,25% | 2,50% |
合計 | 19,875% | 19,875% | 39,750% |
※ 健康保険料は保険会社によって多少異なります。
※ 子供のない場合の介護保険料は3.3%