ドイツの年金 3層モデル

3SchichtenModellドイツニュースダイジェスト9月20日発行第962号に掲載の記事に加筆したものです。

ドイツの年金は 2005 年の法改正以降、「3 層モデル」と 言われる体系を取っており、税制上、大きく分けて 3 つに 分類されます。

 年金3層モデル

1層目は法定年金(Gesetzliche Rentenversicherung) とリュールップ年金(Rüruprente, Basisrente)で す。2005 年以降、年金収入が漸次課税されることになり ましたが、代わりにこれらの年金保険料が漸次控除対象と なりました。

 2 層目は、リースター年金(Riesterrente)と企業年金 (Direktversicherung)。こちらは一定の限度額までは 100%が控除対象となりますが、受給時は100%課税対象 となります。リースター年金は 30%まで、企業年金は全額の一括受給も可能です。

3 層目はプライベート年金保険。毎月の保険料は控除対象となりませんが、年金受給時には課税対象となります。全額一括受給可能。2004年以前の契約では一括受給の際の利息に対する課税はありませんが、2005年以降の契約では50%が課税対象となります。

2005年からの課税を理由に、2004年には多くのプライベート年金保険が売られましが、実際には2005 年以降のリュールップ年金の保険料控除額の方が大きく、今からでも乗り換えたほうがお得なケースも多々あります。2004年以前の年金保険に加入の方は、一度確かめてみると良いでしょう。 

ここで、それぞれの年金の特徴を見てみましょう。

法定年金

法定年金の受給額は、実質賃金の半分以下とも言われています。名義人が死亡した場合に配偶者が受け取る遺族年金は、受 給額の 55%。例えば、専業主婦が夫よりもずっと若い場合、 女性の平均年齢のほうが長いこともあり、老後の貧困リス クがより高まることになります。したがって、例え自分自身 の収入がないとしても、自分名義の年金保険を掛けておく ことが大切です。

リュールップ年金 

リュールップ年金は法定年金と合わせて、独身者は年間 2 万ユーロ、既婚者は年間 4 万ユーロまで所得税から控除 できます。随時入金が可能なので、自営業者、または臨時 収入がある場合、この年金制度を利用すれば、年度末調整 で利益幅を調整し、合法的に節税することができます。 

例 えば年収が3万ユーロの独身者の場合、1000ユーロ分 を所得税から控除すると、約 330ユーロも節税できます。 リュールップ年金の途中解約・払戻しはできません。また、 受給形態は「毎月の受け取り」に限られており、一括受給はできません。

リースター年金 

リースター年金は、収入に応じて自己負担額を積み立てると補助金を受けられる制度で、特に低所得の母親にとって有利な制度です。例えば2008年以降に生まれた子どもが2人いて、年収1万8000ユーロ以下の場合、年間60ユーロの自己負担額で 754ユーロの補助金が得られます。

ただし、将来欧州連合(EU)域外に移住しドイツで納税義務がないと、 オフィシャルには補助金と税控除特典が取り消さらることになっています。ところが今のところ実際には、そのようなケースでも銀行口座をドイツに残しておくことで、受給できているようです。

 企業年金

企業年金は雇用主を通して加入します。一定の保険料ま では所得税と社会保障費が控除されるため、雇用主、被雇 用者の双方にとって有利な制度です。

プライベート年金

3 層目のプライベート年金保険は税控除の対象にはなり ませんが、それ以外の多様な特徴があります。年金保険に 新規加入する場合の受給開始年齢は原則 62 歳ですが、プ ライベート年金保険では、受給開始以前でも一部引き出し 可能なタイプのものがあります。また、5 年の契約期間か ら始められるものもあり、現在は通常の銀行の利息よりも 有利な運用益が付くので、中期的貯蓄にも適しています。 

年金保険の選択は、まずはここで挙げた1、2 層目の税 控除対象となるものから始めると良いでしょう。

具体的な見積もり、ご質問はお問い合わせください。

 

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